理事長所信


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社団法人 銚子青年会議所

2005年度理事長
三 河 大 吉

 2005年、新体制を作るに当たり私は3つの柱を考えました。1つ目は地域資源でもある大学とのまちづくりと人の交流、2つ目は地域社会の明日を担う(社)銚子青年会議所メンバーの資質の向上、3つ目は現況に応じた事業を行う為、継続事業の選択と集中を考えました。
 事業の1つ目の柱に入る前に日本の経済状況を見ると数値的には改善されているように見えますが実感がわかない状況です。2004年度のGDPも1.8%から2.1%程度にしか押し上がらず前期に予想されていたような伸びには至りませんでした。押し上げ要因であったもののほとんどが年後半に腰折れしてしまいました。(2004年の主な押し上げ要因は米・中国との貿易黒字やデジタル家電による内需であり3.8%予測だった)では昨年後半は何が起こったか考えました。真夏の猛暑に続き秋には台風の被害また新潟の中越地震といった天災・異常気象が多く見受けました。国外に目を向けると北朝鮮問題や中国との国境問題と言った日本の身近にある危機が表に出た年の後半だったのではないでしょうか。そこで私は銚子に出来た新しいコンテンツである千葉科学大学に目をつけました。千葉科学大学には日本初である危機管理学科があり、大学と連携し身近な危機に対する危機管理や対応をメンバーと共に学び・考えようと思いました。また(社)銚子青年会議所メンバーが大学と交流をし、大学との良い関係を築き、また市民と大学を結びつける事業も行い、まちと大学がインタラクティブになるようなまちづくり事業をしていきたいです。
 事業の2つ目の柱であるメンバーの資質の向上について考えました。仏教の教えのひとつですが、人にある煩悩を煎じ詰めると6つの悪徳(むさぼる、怒る、無知、傲慢、疑う、道をあやまる)に集約されると言います。その答えになる言葉を私の尊敬する経営者の一人である稲盛和夫氏の言葉から引用させていただくと、「私は27歳の時、京セラを作ったが経営と言うものが全くわからなかった。その時に何を経営の柱にしたか。それは昔から言われている次の哲学です。『嘘をついてはいけない。人に迷惑をかけてはいけない。正直であれ。自分の事ばかり考えてはならない。』これらは誰もが親から子に教え継がれた言い伝えであり、この事を経営の柱にし、これらから違った事をしなかった事で、今日の私がある。」といっておられます。この事柄から私は大きな事を学びました。またこの示唆にとんだ考えを念頭に重要な人づくりを行いたいと思います。資質の向上はともすれば、研修の為の研修をしがちですので、研修内容に気をつけながらメンバーの資質の向上を図って参ります。
 3つ目の柱は、継続事業の選択と集中です。私は継続事業がどのような思いで始まり、どのような経緯で続けているのか知りません。そこで先輩達が継続してきた事業を理解し、過程を知り、通常通り行い、現況に照らし合わせ検証し、委員会として意見をまとめ・報告し、現役メンバーに判断してもらう事業を行います。この事により事業の選択と集中が図れ、人・事業費・時間の限られた青年会議所の単年度制のメリットが増えると思います。この事業を行う際、最も大切な事は継続してきた人達の気持ちを考え、毅然とした態度で判断する事だと思います。
 2004年度はActionのスローガンのもと、メンバーの行動力により(社)銚子青年会議所がひとつにまとまりました。私は皆と共に一年を通して成長して行きたいと思います。非常に厳しい社会環境の中、私達は現況をしっかり認識し、限られた時間の中、地域を共創して行きましょう。

 基本方針
 ・大学とのまちづくりと交流
 ・メンバーの資質の向上
 ・継続事業の選択と集中


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